ダブルストラップにできること

<前回のおさらい>

 「バッグを肩に掛ける」という行為における「持ち手の感じる重さ」とは、以下の要素を総合した感覚ではないかと思う。

1.バッグと荷物の合計の、物理的重量
2.上記重量が身体に掛かった際の、身体の傾き(からくる身体的な負担)
3.身体の重心が動かないように、無意識に片腕を動かさない行為
4.ストラップが肩にくいこむ感覚

ダブルストラップを使う最大の利点は、上記の2.3.4.をすべて軽減できることにある。
すなわち
1.物理的重量は変わらず
2.ストラップを2本にすることで、バッグ全体の重量は両肩に分散され背骨はまっすぐに
3.バッグは背中側の側面に固定され、ずり落ちる心配がなくなる。その結果、重心はぶれなくなり、腕を振って歩くことが可能になる。
4.片方の肩にかかる重量は半減し、肩にくいこまなくなる

 

世の中で一般的に行われている「肩の凝らないバッグの持ち方」にはどのようなものがあるだろうか?
http://allabout.co.jp/gm/gc/302023/

大別すると
・バッグを時々左右で持ち替える。
・ストラップは幅広のものを使い、身体の近くにしっかりと掛ける
・時々ストレッチをする

といったところであるが、いずれも根本的な解決になっていない。バッグを時々持ち替える人はまれであり、持ち替えれば反対側の腕が振れなくなり、身体を反対側に湾曲させる。肩こりや腰痛の症状が既に出ている人は、反対側に曲げること自体が苦痛であるし、かえって症状を悪化させかねない。

 ストラップを身体の近くに掛けると、僧帽筋や動脈を圧迫し(腕を振れないこととの相乗効果で)血流が悪くなる。ななめ掛けはストラップの当たる位置が常に同じ箇所になり、徐々にきつくなるので注意が必要なスタイルだ。

 ここで市販されている「肩こり軽減」を謳うストラップについてもちょっとだけ疑問を呈しておきたい。大抵のストラップは、幅が広く、単位面積当たりの荷重を減らし、肩に当たる素材に工夫を凝らし(EVA素材や衝撃吸収素材など)肩こりに一定の効果を謳っている。しかし、ストラップの幅が広いことの弊害もある。
 普通の人の肩幅は30~40cm程度、ここから首の幅15cmを引き、左右の肩で割ると、ストラップを掛ける片方の肩の幅は、10cm前後しかない。
http://homepage3.nifty.com/orangejuice/body1.html
 ここに幅広のストラップを掛けるとどうなるか。あそびがないために、常に同じ場所に掛けるしかないのである。幅の広いストラップを使ったときに、かさばる、ゴワゴワするといった感覚はないだろうか。これは、ストラップの位置が少しでも外れると居心地が悪くなることを示している。常に掛け位置を気にしなくてはならないと自然に肩が緊張して動かなくなる。それが肩こりを引き起こすという悪循環に繋がる。

 ダブルストラップの場合、あまり幅の広いストラップは不要だ。重量を左右に振り分けていることが一番大きいのだが、ストラップ身体の側面を回りこみ、左右からバッグを身体にフィットさせ、ずり落ちる心配がないのでストラップを身体の中心に近づける必要がない。つまり、ストラップを僧帽筋や動脈を避けた首から離した位置、腕の付け根付近に掛けることができる。シングルストラップではこういった掛け方は難しい。サイトに掲載してある写真は、実はやや古いものなので掛け位置も身体の中心に近い。現在の私は、やや腕よりにストラップを掛け、ときどきその位置を変えている。こうすることで圧力が常に同じ場所に掛かるのを防ぎ、血行を止めるのを防ぐ。大きなバッグや荷物が多い場合にはやや幅広のストラップを使うが、それでも3cm程度である。あるいは片方のストラップを幅広のものにし、もう片方は細身のものでもよい。以前にも書いたが、両方のストラップの長さも同じである必要もない。

 すなわち、ダブルストラップにすることで掛け位置やベルトの幅、長さといったものは適当でよくなる。適当というと語弊があるかもしれないので、自由度が高くなるといった方がよいかも知れない。自由にバッグを動かし、自由に腕をふり、その時々に応じてストラップの位置を変える。これがどれだけストレスフリーな感覚であるかは、実際に使ってもらえば分かる(*1)。

 






*1 これまで何人かの人にダブルストラップを使ってもらい、色々試した結果、ダブルストラップをはじめて使う時には、ある程度の慣れが必要なことがわかった。ほとんどの人が「なんか居心地が悪い」といって、ストラップのサイズを調整し始めるのだ。その原因としては
・普段提げているバッグが反対側にひっぱられることでバッグが斜めになったり、やや位置が上がること。
・はじめての感覚に違和感を覚えること
・歩いた時にバッグがはねない位置が、身長や体形で違うため、ベストポジションを見つけるまで調整が必要なこと
などがあった。それでも調整を繰り返すことにより、ほとんどの人がその効果を認めてくれた。

 

 

 

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