バッグの『重さ』その中身とは?

 またしても更新が遅くなってしまいました。本業との兼ね合いで週1回くらいが妥当な線なのかも知れません。もうちょっとペースを上げようとはしてるのですが…。

 

 それでは、前々回の続きです。

私がバッグを肩から提げている人を観察して見つけた法則は、以下のようなものだった。

『片方の肩にバッグのストラップを掛けている人は、吊り下げたバッグの重量に関わらず、その掛けた側の腕を振らない(振れない)』

 それでは、肩にバッグを掛けるとどうして腕が振れなくなるのだろうか。私が一番腑に落ちなかったのは「重量に関わらず」という点だ。ポシェット程度のバッグでも、ほぼ100%の人が腕を振らない。バッグがブラブラするから?それでは、バッグがブラブラするというということは何を意味しているのか。これは実際に自分でバッグを肩に掛け、無理に腕を振ってみれば分かる。腕を歩行に合わせて(つまり右足を出している時には左手を前に)無理に振るとバッグが動くことによって、自分の身体とバッグを合わせた全体の重心が絶え間なく変化し、その結果歩行バランスが乱れるのだ。

 

 二足歩行の複雑さ、困難さについては(専門外なので)ここでは触れないが、例えばASIMOの登場などが記憶に新しい。コンピュータが発達し複雑な計算が可能になっても21世紀になるまで、ロボットは二足歩行の模倣すらできなかった。そのASIMOですら、バッグを手に提げているのを見たことがない。

 人間のバランス感覚というのは素晴らしく、たとえば5kgの荷物の入ったバッグを片手に提げてもまっすぐに歩くことができる。でもそのバッグを前後に振ったらどうか?たちまちまっすぐ歩くのが著しく困難になる。人間の能力を持ってしても、重心が絶え間なく移動するのを計算しながら歩くのは困難なのだ。逆に持っている荷物が動いてさえいなければ、相当の重量を持ってもバランスを保ち、安定した歩行ができる。体重50kgの人を背負っても普通に歩けるのは、背中にいる人がじっとしている、という暗黙の了解があるからだ。

 ポシェット程度の場合ではどうか?軽いバッグの場合、無理に腕を振ってもまっすぐ歩くことはできる。だがその場合(つまり軽重量物が絶え間なく移動する場合)、関西弁で言うところの「邪魔くさい」感覚、どこか煩わしい感覚を覚える。つまりバッグが固定されていない状態というのは、持ち手に生理的な不快感を与えるのではないだろうか。逆算して考えると、バッグを掛けた腕を振らないというのは、バッグの重量を移動させない(重心を変化させない)ための無意識の行為ではないだろうか。(付け加えるなら、ストラップが肩からずり落ちるかも知れないという予測から来る不快感もあるように思う。私はかつてトートバッグを使っていたが、外側のストラップがすぐに外れるのが嫌で、いつの間にか使うのをやめてしまった)

 

 

 世の中にはダレスバッグやパイロットケースのように、片手で提げて持つタイプのバッグを愛用している人も多い。あるいはキャスター付きのスーツケースの場合もあるだろう。同じ3kgの荷物を持つ場合でも、その重さの質や持ち手に与える影響は異なる。

 私は人が「バッグが重い」と口にする際のその重さ、つまりショルダータイプのバッグを持つという行為における「持ち手の感じる重さ」とは、以下の要素を総合した感覚ではないかと思う。

・バッグと荷物の合計の、物理的重量
・上記重量が身体に掛かった際の、身体の傾き(からくる身体的な負担)
・身体の重心が動かないように、無意識に片腕を動かさない行為
・ストラップが肩にくいこむ感覚

 ダレスバッグであれば、「ストラップが肩にくいこむ感覚」の代わりに「握力に関係する筋肉の疲労」、キャスター付きスーツケースであれば「物理的重量」は軽くなる代わりに「路面からのゴロゴロとした振動」や「悪路や階段時の不安定性」などが加味されるのかも知れない。また、持ち手の体格(筋肉量)、移動距離やバッグを持つ時間、もちろんバッグの総重量といった個々の要素もあるが、一口に「バッグが重い」という時にも、その要素が様々なのはわかっていただけると思う。

 例えば外出する時に、「鞄を持つのがダルい」ととっさに感じる、あるいは少しでも中身を減らしてバッグを軽くしようとする、そんな感覚の中身は、上記のような要素から成り立っているのではないだろうか?

 ようやくこのサイトの核心に近づきつつある。つまりバッグを重いと感じさせないためには、上記の一つ一つの要素を軽減させることに他ならない。

以下、続く。

 

 

 

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